Webサイトを立ち上げるには、「住む場所」、つまりサーバーが必要です。しかし、「どれくらいの大きさの家が必要か?」つまり、レンタルサーバーの容量をどのように選べば良いのかは、初心者にとって難しい問題です。
この記事では、レンタルサーバーの容量の選び方と、それがなぜ重要なのかを、分かりやすく解説します。
レンタルサーバーの容量とは
レンタルサーバーの容量とは、サーバーに保存できるスペースのことです。
サーバーの容量を家に例えると、容量が大きいほど多くの家財を持ち込めるのと同じです。Webサイトのコンテンツ(テキスト、画像、動画)が家財にあたります。
家財が少ないなら、小さな家で十分です。でも、家財が増えていけば増築したり引っ越したりしなければなりません。
コンテンツが少ないなら、始めはサーバーの容量は少なめで問題ありません。コンテンツが増えていけば、プランアップしてサーバー容量を増やしたり、大容量を提供してくれるサーバーにデータを移行したりすることが必要になります。
必要なサーバーの容量は利用目的で変わる
Webサイトの目的に応じて、必要な容量は大きく変わります。
個人ブログや小規模ビジネスサイト
個人ブログや小規模なビジネスサイトであれば、2GB〜5GBの容量で十分です。
中規模〜大規模ビジネスサイト、Eコマース
中規模〜大規模なビジネスサイトやEコマースサイトでは、10GB以上の容量が必要になることもあります。
サーバー容量を選ぶ2つのポイント
コンテンツの種類と影響
テキスト
Webページの基本となるテキストは、比較的少ない容量で済みます。しかし、数千ページにわたる大規模なテキストベースのコンテンツを持つサイトでは、それなりの容量を必要とする場合があります。
画像
高品質の画像は、Webサイトに視覚的魅力を加えますが、容量を大きく消費します。特に、フォトギャラリーを豊富に持つサイトや、商品を多く掲載するEコマースサイトでは、画像の最適化とサーバー容量のバランスが重要になります。
動画
動画は最も容量を消費するメディアです。動画を直接サーバーにアップロードする場合は、大量の容量が必要です。
ただし、YouTubeなどの外部プラットフォームに動画をアップロードし、サイト内で埋め込む方法を使えば、サーバーの容量は節約できます。
トラフィックの予想と帯域幅
容量と同様に、Webサイトのトラフィック量もサーバー選びの重要なポイントです。
トラフィック量が予想される場合、高いデータ転送量(帯域幅)を提供するサーバーが必要になります。帯域幅が不足していると、サイト訪問者が多い時にWebサイトの読み込み速度が遅くなったり、最悪の場合はアクセスできなくなることもあります。
成長を見据えサーバー容量は多めに
Webサイトは時間と共に成長します。初めは小さな容量で十分かもしれませんが、コンテンツが増え、訪問者が増加するにつれて、より多くの容量が必要になることがあります。
「うちは田舎の小さなビジネスだから容量は少なくていい」とは考えないようにしてください。将来の成長を見越して、最初から少し余裕のある容量を選ぶことが賢明です。
バックアップとセキュリティのための容量も確保
Webサイトのデータは価値があり、取り返しのつかない損失を避けるためにも、定期的なバックアップが必須です。バックアップデータも容量を消費するため、この点を考慮して容量を選ぶ必要があります。
また、セキュリティ対策としてのソフトウェアも追加でインストールすることがありますので、これらも容量使用の一部と考えましょう。
まとめ
Webサイトを始める際には、その目的と将来の計画を明確にしておくことが重要です。小規模なWebサイトでも、将来的にコンテンツが増える可能性を考え、余裕を持った容量のサーバーを選ぶことをおすすめします。
また、レンタルサーバー業者が提供するプランを比較し、後から容量を増やすことができるオプションがあるかどうかも確認しましょう。
最後に、バックアップとセキュリティのためにも、少し余裕を持った容量を選択することが、長期的に見てあなたのWebサイトを守る上で最も賢明な選択となります。