初心者必見!レンタルサーバーの稼働率とSLAを理解しよう

サーバー 用語集

レンタルサーバーを使うなら稼働率は非常に重要です。サービスの品質全体を推し量る指標にもなります。この記事では、稼働率とは何か、その重要性やSLAとの関係性に付いて解説しました。

サーバーの稼働率とは?

サーバーの稼働率とは、そのサーバーが一定期間内にどれだけの時間、正常に稼動しているかを示す指標です。この値は通常、パーセンテージで表され、サーバーの信頼性を測定するための重要な基準となります。

サーバーの稼働率とは、一定期間内にサーバーが正常に稼動している時間の割合を示す指標です。通常パーセンテージで表され、サーバーの信頼性を測る重要な基準となります。稼働率99%は一見高く見えますが、年間のダウンタイムは数日にも及びます。

稼働率の計算方法と具体的なダウンタイム

稼働率は以下の式で計算されます。

稼働率 (%) = (年間稼働時間 / 年間総時間) × 100

年間総時間は、うるう年を含めると365.25日 × 24時間 = 8766時間です。

各稼働率における年間ダウンタイムは以下の通りです。

稼働率年間ダウンタイム
99%約87.7時間 (約3.65日)
99.9%約8.77時間 (約52.6分)
99.95%約4.38時間 (約26.3分)
99.99%約52.6分
99.999%約5.3分

稼働率とSLAの重要な関係

サービスレベルアグリーメント(SLA)は、サービス提供者と顧客間の契約で、サービス品質に関する合意事項を規定します。

SLAには、稼働率の保証だけでなく、障害発生時の対応時間、データ復旧手順なども含まれます。

SLAにおける具体的な補償内容

SLAには、稼働率が保証値を下回った場合の補償内容が明記されていることが重要です。

一般的な補償としては、サービス利用料金の減額や、損失に対する金銭的補償などが挙げられます。具体的な内容は提供者によって異なりますので、契約前に必ず確認しましょう。

高稼働率の目安とTier分類

データセンターの信頼性はTier分類で表され、稼働率と関連しています。

  • Tier 1: 稼働率99.671% 許容ダウンタイム年間28.8時間
  • Tier 2: 稼働率99.749% 許容ダウンタイム年間22時間
  • Tier 3: 稼働率99.982% 許容ダウンタイム年間1.6時間
  • Tier 4: 稼働率99.995% 許容ダウンタイム年間26.3分

一般的に、ビジネス用途ではTier 3以上のデータセンターを利用したレンタルサーバーが推奨されます。

稼働率が低いサーバーのリスク:ビジネスへの影響と損失額の試算

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稼働率の低下は、ウェブサイトへのアクセス障害、サービス中断を引き起こし、ビジネスに深刻な影響を及ぼします。例えば、ECサイトの場合、1時間のダウンタイムで数百万の売上損失が発生する可能性があります。

(例) 年間売上高1億円のECサイトの場合、稼働率99%による年間損失額は?

1億円 ÷ 365日 × 3.65日 ≒ 約100万円

このように計算すると、稼働率の重要性をよく理解できます。

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稼働率を高めるためのサーバー側の取り組み

レンタルサーバー事業者は、冗長化された電源供給、ネットワーク接続、サーバー機器の導入、定期的なメンテナンス、24時間体制の監視など、様々な対策を実施して高稼働率を維持しています。

稼働率以外のチェックポイント

サーバー選びでは、稼働率だけでなく、以下の点も考慮しましょう。

  • パフォーマンス: CPU、メモリ、ストレージの性能
  • セキュリティ: ファイアウォール、マルウェア対策
  • サポート体制: 電話、メール、チャットでの対応時間と質
  • 拡張性: トラフィック増加への対応
  • 費用: 初期費用、月額費用、追加費用

高稼働率で安定したサービスを提供するレンタルサーバーを選ぶことは、オンラインビジネスの成功に不可欠です。SLAの内容、Tier分類、そしてその他の重要な要素を総合的に判断し、最適なサーバーを選びましょう。

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