Webサイトを始める際、必ず出会う「DNS」と「ネームサーバ」。これらが何であるか、どのように機能するのかを理解することは、サイト運営の成功に不可欠です。
この記事では、初心者にも分かりやすくこれらの基本を解説し、スムーズなWebサイト運営のための知識を提供します。
DNSとは?
DNS(Domain Name System)は、インターネットのアドレス帳とも言えるシステムです。
私たちが覚えやすいドメイン名を、コンピュータが理解しやすいIPアドレスへ変換します。このプロセスにより、ブラウザにWebサイトのアドレスを入力するだけで、簡単にサイトにアクセスできるのです。
★ ドメインとは
ネームサーバとは?
ネームサーバは、DNSシステム内でドメイン名とIPアドレスの対応関係を保持するサーバです。
ドメインを購入した際、そのドメインがインターネット上で機能するためには、ネームサーバが必須になります。これがあることで、世界中の誰もがあなたのサイトを見つけられるようになるのです。
DNSとネームサーバの設定方法
ドメイン登録
Webサイトを立ち上げる最初のステップは、希望するドメイン名を登録することから始まります。
ネームサーバ指定
ドメインを登録したら、そのドメインで使用するネームサーバを指定する必要があります。レンタルサーバー契約時には、サーバー会社からネームサーバの情報を受け取ることができます。
DNS設定の調整
最後に、ドメイン名とIPアドレスの対応付けを行います。これには、AレコードやMXレコードの設定が含まれます。
Aレコードの設定
Aレコード(Address Record)は、ドメイン名をIPアドレスに対応付けるためのレコードです。例えば、あなたのウェブサイトのドメイン名をウェブサーバーのIPアドレスに紐付ける場合に使用します。
- DNS管理画面へのアクセス: ドメインを管理しているレジストラ(ドメイン登録業者)やホスティングサービスの管理画面にログインします。
- DNS設定への移動: 「DNS管理」や「DNS設定」など、DNSに関する設定セクションへ移動します。
- Aレコードの追加: Aレコードを追加するオプションを選択し、必要な情報を入力します。
- ホスト名: 通常はドメイン名またはサブドメイン名を指定します(例: www)。
- IPアドレス: ウェブサイトをホストしているサーバーのIPアドレスを入力します。
- 変更の保存: 設定を保存し、変更を適用します。
MXレコードの設定
MXレコード(Mail Exchange Record)は、ドメイン名で受け取るメールを処理するメールサーバーを指定するためのレコードです。
- DNS管理画面へのアクセス: 同じく、ドメインを管理しているレジストラやホスティングサービスの管理画面にログインします。
- DNS設定への移動: DNSに関する設定セクションへ移動します。
- MXレコードの追加: MXレコードを追加するオプションを選択し、必要な情報を入力します。
- 優先度: 複数のメールサーバーを設定する場合、どのサーバーに最初にメールを送信するかを決定する数値です。数値が低いほど優先度が高いです。
- メールサーバーのアドレス: メールを処理するサーバーのドメイン名を入力します(例: mail.example.com)。
- 変更の保存: 設定を保存し、変更を適用します。
注意点と費用
伝播時間
ネームサーバやDNSの設定変更後、その変更がネット上に反映されるまでには時間がかかります。通常、数時間から48時間ほど見ておくと良いでしょう。
セキュリティ
DNSハイジャックのリスクもあるため、信頼できるサービスを選択することが重要です。
費用
ドメイン登録には年間数百円から数千円(ドメインによる)、ネームサーバサービスはレンタルサーバー契約に含まれることが多いですが、専門のDNSサービスを利用する場合は追加費用がかかることがあります。
まとめ
DNSとネームサーバは、Webサイトを運営する上での基礎的な部分です。
これらの知識を身につけることで、Webサイトの立ち上げや管理がぐっとスムーズになります。この記事が、あなたのWebサイト運営の一助となれば幸いです。